「原発ゼロ・被災者支援奈良のつどい実行委員会」は23日、奈良市で学習講演会を開き、71人が参加しました。
元日本原子力研究所研究員の木原壮林さんは、原発の重大事故が起これば広域化し、放射性物質で長期に影響が及ぶと強調。老朽原発を使えば、金属疲労や腐食などが進み、さらに危険が増すと訴えました。
木原さんは「原発が集中している若狭の原発で1基の事故が起これば、他の原発にも近寄れなくなる。重大事故が起これば、琵琶湖が汚染され、関西1400万人以上の飲料水が奪われる」と話し、「老朽原発全廃を」と訴えました。
森松明希子さん(東日本大震災避難者の会Thanks&Dream代表など)は、東日本大震災当時、福島第1原発から60キロ離れた郡山市に住み、被ばくを避けるため3歳、0歳の子どもと3人で大阪市に避難。医師の夫は福島に残り別居生活が続いています。
森松さんは放射線被ばくから免れて健康を享受する権利(避難の権利)が、日本国憲法に照らしてあるはずだと訴えました。
参加した男性(32)は「貴重な話を聞き、3回の震災ボランティアの情景がよみがえった。原発はいらない」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2022年1月30日より転載)