東京電力が発注する送電線工事をめぐり談合していたとして、公正取引委員会が独禁法違反(不当な取引制限)で東電グループの関電工(東証1部、東京都港区)など約40社に総額約7億数千万円の課徴金納付命令や排除措置命令を出す方針を固め、事前通知したことが11月7日、分かりました。
他に通知を受けたのは古河電気工業(同、千代田区)など。
関係者によると、談合が行われたのは、発電所で作られた電気を変電所に送るために鉄塔間を空中で結ぶ送電線の新設・補修工事と、鉄塔を建てることが難しい都市などで送電線を地中に埋める工事。空中送電線工事で約30社が、地中工事で数社が関与を認定され、通知を受けたとみられます。
各社は、東電による各送電線工事の発注方式が2012年1月以降、従来の随意契約から競争方式となったのを機に、担当者間で連絡を取り、受注予定者を決めるなどした疑いが持たれています。
公取委は昨年11月と今年3月、東電だけでなく関西電力発注の送電線工事分も含めて立ち入り検査。関電分のきんでん(大阪市)などについても調査を進めています。