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4号機核燃料取り出し間近・・作業員「高線量、安全の保障は切実」/福島第1原発 報道陣に公開

13-11-08zu東京電力は11月6日、使用済み核燃料の取り出しが今月中旬から計画されている福島第1原発の4号機などを報道陣に公開しました。同原発の小野明所長は「本当の意昧での廃炉作業が始まる」としていますが、依然として現場には重い課題がのしかかっています。
(三浦 誠)

水素爆発で原子炉建屋の上部が吹き飛ばされた4号機は、真新しいカバーで覆われていました。薄暗い最上階に上がると、くすんだ青色の水の底に1533体もの使用済み核燃料がありました。

核燃料のうえには爆発で飛び散った中小のコンクリート破片が。東電の担当者は「大きなガレキは取り除いたが、細かなのはこれから。燃料棒をクレーンでつり上げるときに、ガレキがひっかかって停止するリスクがある」と説明します。

水から出した使用済み核燃料は、近づけば人が死亡するほどの放射線量を発します。ミスが許されない慎重な作業が必要です。

取り出した使用済み核燃料は建屋から約100メートル離れた共用プールに保管します。しかし、その先の処分方法はまったく定まっていません。

福島第1原発4号機周辺で働く作業員ら=11月6日午後0時22分、福島県大熊町(代表撮影)
福島第1原発4号機周辺で働く作業員ら=11月6日午後0時22分、福島県大熊町(代表撮影)

いまだに見通しがたっていないのは1~3号機の廃炉作業。溶融(メルトダウン)した核燃料の状況を把握できていないからです。

この日、3号機タービン建屋前の放射線量は毎時820マイクロシーベルト。1
時間ちょっとで一般の人が1年間に許容されている線量を超える値です。

ベテランのある現場作業員はいいます。

「3号機は、プルトニウムとウランを混合したMOX燃料を使っていたので特に線量が高い。いまは人海戦術で作業をすすめている。作業員の安全と健康を保障せずして廃炉作業はすすまない」

 

「しんぶん赤旗」・・報道公開初参加

福島第1原発4号機原子炉建屋の5階部分。使用済み燃料プールの底に燃料が見える=11月6日午後、福島県大熊町(代表撮影)
福島第1原発4号機原子炉建屋の5階部分。使用済み燃料プールの底に燃料が見える=11月6日午後、福島県大熊町(代表撮影)

報道公開に「しんぶん赤旗」が参加したのは今回が初めて。当初、東電は「赤旗」を排除していました。しかし本紙やジャーナリストたちの抗議で、政党機関紙にも、くじ引き抽選のうえで参加を認めるようになりました。福島第1原発報道公開の詳報は、「しんぶん赤旗」日曜版(17日号)で予定しています。

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