「さようなら原発」一千万署名市民の会は23日、「さようなら原発オンライン集会・シンポジウム」を行いました。
主催者あいさつした市民の会呼びかけ人の鎌田慧さんは、「原発も再処理、核燃料サイクルも破綻しているのに、お金の力で進めようとしている」と政府を批判。学習を力に原発をなくす運動をさらに前進させようと呼びかけました。
集会では東京電力福島第1原発事故から10年以上たった福島のたたかい、岸田政権が閣議決定した第6次エネルギー基本計画などについて議論しました。
東電経営者の刑事責任を問う裁判の控訴審について、福島原発告訴団団長の武藤類子さんは、「同じようなことが繰り返されないためにも、私たちと同じ被害を起こさないためにも負けるわけにはいきません」と語りました。
原子力資料情報室の松久保肇さんは、2030年に電源構成で原発の比率を20~22%としたエネルギー基本計画は「非現実的なものだ」と指摘。原発をなくすことを前提にした国民的議論を呼びかけました。
シンポジウムでは、原発事故で生じている汚染水の海洋放出問題について議論。元原発設計技術者の後藤政志さんは、放出ありきの国の方針を批判し、大型タンクによる長期保管など市民や専門家などの提案を紹介しました。
(「しんぶん赤旗」2021年10月26日より転載)