変わらない再稼働推進 野党共通政策実現ぜひ
岸田文雄氏が首相になれば原発再稼働を進めることになります。安倍・菅政権の続行そのもので、国民の民意と大きくかけ離れたものです。
これまでの10年間、国は原発事故の責任を認めず、暮らしの復興に焦点が当たりませんでした。それに反して悲惨な被害を顧みずオリンピックに利用するなど被災者に心を寄せる政治の欠如を感じてきました。
今後の福島第1原発の廃炉計画や放射性廃棄物の処理方法についても廃炉は30年、40年では終わらず、放射性廃棄物もたくさんたまることは明らかなのに、国は本当のことを言いません。
東日本大震災による過酷な被害をもたらした原発事故の最大の教訓は、原発はもういらないということ。原発再稼働の推進は、福島県民の心を打ち砕くことにつながります。
総選挙で新しい政権をつくることがますます大切になってきます。野党4党が合意した政策は「石炭火力から脱却し、原発のない脱炭素社会を追求する。エネルギー転換を軸としたイノベーションと地域における新たな産業を育成する」とあります。
政治が変わるということを現実に示すことができるならば大きな変化が生まれると思います。この政策実現を目指す新しい政権を何よりもつくりたいものです。
(「しんぶん赤旗」2021年9月30日より転載)