【ワルシャワAFP=時事】11月11日にポーランドで開幕した国連気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)の席上で、猛烈な台風30号が直撃したフィリピンの交渉官が「(気候変動問題で)意義のある結果が視野に入るまで、会議期間中は断食する」と宣言しました。未曽有の被害を招いた台風は気候変動に原因があると指摘し、今回の災害を教訓に、温暖化対策で具体的な進展を促す狙いです。
同交渉官は、断食が「祖国で食料を探すのに苦労している国民、この3日間何も食べていない私の兄弟への連帯を示すため」と発言。自身の生まれ故郷も壊滅的被害を受けたことを明かし、「親類の安否を気遣う今も、苦しんでいる」と涙ながらに話しました。
その上で「私の祖国に襲いかかった気象現象は狂気の沙汰だ。この狂気はこの場で終わらせることができる」と指摘。「超大型台風が頻発するような未来を防ぐためにも、思い切った対策を講じることができる」と訴えました。