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汚染水減へ抜本策を・・岩渕議員 海洋放出撤回を要求

質問する岩渕友議員=31日、参院決算委

参院委

 日本共産党の岩渕友議員は31日の参院決算委員会で、東京電力福島第1原発事故で発生した汚染水の海洋放出決定を撤回し、汚染水を減らすための抜本的な対策を強化するよう求めました。

 岩渕氏は汚染水の発生量と原発敷地の降水量の推移をまとめた資料を示し、台風や大雨などで降水量が増えれば発生量も増えると指摘。原子炉建屋への詳しい流入経路や流入量をただしました。

 東電の小早川智明社長は、1日あたり約140トンの汚染水が流入しているとした上で、「地下水や雨水の流入が考えられるが、正確な流入経路の内訳は評価できていない」と述べました。

 岩渕氏は、「建屋流入の原因が分からなければ、対策が立てられない」と強調しました。地下水や地質学の専門家グループの調査で、建屋周辺の地層にでこぼこがあり、水が通りやすい砂や通りにくい泥岩が複雑に分布していることが判明したと紹介。「汚染水を増やさないためのあらゆる手だてをとることなく、海洋放出決定は許されない」と批判し、地層調査も含めた抜本的な対策を求めました。

 また岩渕氏は、地元の漁業者や市議会など海洋放出に反対の声が広がっていると強調し、「この声に応えるべきだ」と迫りました。

 梶山弘志経済産業相は「懸念を持つ方はたくさんいると認識しているが、懸念に応えるために対応したい」と述べるにとどまりました。岩渕氏は「反対の声に応えて、決定は撤回すべきだ」と強調しました。

(「しんぶん赤旗」2021年6月1日より転載)