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汚染水海洋放出決定 全漁連が抗議声明・・漁業者の思い踏みにじった

 全国漁業協同組合連合会は13日、政府が東京電力福島第1原発で発生する高濃度のトリチウム(3重水素)を含む汚染水(アルプス処理水)を海洋放出する方針を決定したことについて「到底容認できるものではない」とする抗議声明を発表しました。

 声明は岸宏会長名で公表。その中で、岸会長らが7日、菅首相と会談し「反対の考えはいささかも変わらない」と申し入れたにもかかわらず、「本方針が決定されたことは極めて遺憾」と強調しました。

 さらに、政府がこれまで「アルプス処理水について関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないことを明確に回答していた」と指摘。「なぜ関係する漁業者の理解を得ることなく、この回答を覆したのか、福島県のみならず全国の漁業者の思いを踏みにじる行為である」ときびしく批判しました。

 声明ではこのほか、トリチウムの半減期(12・3年)を念頭に敷地内でさらなるタンク増設による保管継続や新たな処理・保管方法の検討など、あらゆる可能性について国の責任で継続的に検討・実施していくことなどを求めました。

(「しんぶん赤旗」2021年4月14日より転載)