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原発汚染水 海洋放出 撤回迫る・・参院委で紙氏「懸念切り捨て」

質問する紙智子議員=9日、参院復興特委

 日本共産党の紙智子議員は9日の参院復興特別委員会で、東京電力福島第1原発の汚染処理水の海洋放出の撤回を求めました。

 紙氏は、全漁連の岸宏会長が菅義偉首相との会談で、海洋放出に反対したことにふれ、「現場の声を無視した海洋放出の強行は、福島だけでなく懸念を持つ多くの国民、漁業者を切り捨てるものだ」と迫りました。

 平沢勝栄復興相は「結論が出れば、福島の方の理解を得るため、風評被害を消すため最大限の努力を行う」と、放出ありきともとれる答弁をしたため、紙氏は「一番の風評被害対策は海洋放出しないことだ」と批判しました。

 また紙氏は、東日本大震災の被災者生活再建支援金で住宅を建設・購入する場合などに最大200万円を支援する加算支援金について質問。受給資格があるのに申請していない世帯が宮城県内で4235件(昨年末時点)も残る中、県が申請受け付けを10日で打ち切ろうとしていると指摘しました。県の周知不足の影響もある中、「災害公営住宅の退去を検討する人たちから申請がとても間に合わないとの声が寄せられている」と述べ、申請期間の延長は可能かとただしました。

 平沢氏は「そういう事例があると県に連絡する」と答え、内閣府の村手聡審議官は「県が判断すれば延長できる」と答弁しました。

(「しんぶん赤旗」2021年4月10日より転載)