福島県沖で先月発生した震度6強の地震後から福島第1原発1号機原子炉格納容器の水位が低下している問題で、東京電力は22日午後10時42分ごろ、注水量を毎時3トンから同4トンに増やしました。
東電によると、2月13日に発生した地震前に格納容器の底部から約1・9メートルあった1号機の水位は約1メートルまで下がりました。22日午後8時24分ごろに底部に近い水位計の位置を下回り、水位の変化を監視する必要から注水量を増やしました。
注水量を増やしたことで23日午前4時までに、水位計の位置を上回ったといいます。
水位低下の原因について東電は、3・11の時の損傷箇所が先月の地震で拡大し、これまでより多くの水が漏れ出ている可能性があると説明しています。
また、注水した水は循環して再利用しているため、注水量を増やしても汚染水の発生量は大きく変わらないとしています。
3号機格納容器でも水位の低下が見られ、約6・3メートルあった水位は30~40センチ低下後、下げ止まっているとみられています。
(「しんぶん赤旗」2021年3月24日より転載)