東京電力は11月18日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)4号機使用済み核燃料プールからの燃料取り出しを開始したと発表しました。燃料プールには1533体の燃料が保管されています。取り出した燃料は共用プールに移送して冷却します。来年末までを目標に作業を完了する計画です。
2011年3月の事故以来、燃料を大量に取り出すのは初めてです。
東電は18日、鋼鉄製の輸送容器を原子炉建屋5階の燃料プールに下ろし、核燃料を1体ずつ収納する作業を開始。同日中に4体の移動作業を完了しました。22体を容器に収納した後、容器をクレーンでつり上げて作業場へ移して除染します。
その後、タレーンで30メートル下の地上のトレーラーに載せ別の建屋内にある共用プールに運びます。
事故発生当時、4号機は定期点検中で、原子炉内の燃料は燃料プールに移されていました。4号機の原子炉建屋は水素爆発で損壊し、燃料プールの強度に不安がもたれていました。プール底部の補強工事も行われましたが、がれきが多く残っていました。大きながれきは撤去されましたが、小さなものはまだプール内にもあり、燃料取り出しの際にひっかかるなどのトラブルが起きる可能性があります。
燃料プールには、使用前の燃料202体、使用済み燃料1331体があり、今回は、使用前の燃料を容器に積み込む計画。