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東日本大震災・原発事故10年へ・・福島第1 原子炉上 大量セシウム 規制委が中間報告案

福島第1原発3号機原子炉建屋内の様子。3階の天井は鉄筋がむき出しに、はりが折れ曲がっています=2019年12月、原子力規制員会提供

爆発 水素以外に可燃ガスか

 原子力規制委員会の検討会は26日、発生から10年となる東京電力福島第1原発事故の調査・分析結果の中間報告案を公表しました。27日に規制委に報告し、1カ月程度の一般からの意見募集を行う予定。

 検討会は、2014年に一度報告をまとめた後に休止しましたが、現地の放射線量が低下したなどの理由で19年秋から再開。原子力規制庁職員による現地の調査結果などを基に検討を続けてきました。

 今回の調査で、原子炉格納容器の上に敷かれた板(シールドプラグ)の間に大量の放射性のセシウム137が付着していることがわかりました。

セシウム137の汚染が推定される場所

 シールドプラグは厚み約60センチのコンクリート板を3枚重ねた構造。1相目(上層)と2相目(中層)の間に、2号機では約2京(京は兆の1万倍)~4京ベクレル、3号機では約3京ベクレル付着していると推定しました。1号機は、過去の東電の測定をもとに約100~200兆ベクレルと評価しています。

 事故当時、1~3号機の中には計約70京ベクレルのセシウム137があったとされ、付着していた合計はその1割程度となります。シールドプラグを取り外した場合、非常に高い放射線量となり、今後の廃炉の障害になると懸念されています。

 報告書では、チェルノブイリ原発事故(1986年)時に大気中に放出されたセシウム(8・5京ベクレル)と比較して、福島第1原発事故で大気中に放出されたセシウム(1・5京ベクレル程度)が少なかったことの「主要な説明の一つになる」としています。

 報告書ではまた、3号機原子炉建屋の爆発について、当時の映像や地震計のデータなどを基に検討。爆発は「多段階の事象が積み重なったもの」としています。具体的には、爆発が発生して原子炉建屋が損傷し、可燃ガスが建屋の破片を噴き上げながら、球状の噴煙となって上昇していったとしています。

 さらに、1、3号機の爆発は、観測された炎の色から水素だけでなく可燃性の有機化合物が相当量存在していたと推定しています。

 これらの知見について規制基準への反映の必要性などは今後、対応していくとしています。

(「しんぶん赤旗」2021年1月27日より転載)