女川再稼働同意 撤回を・・脱原発首長会議 宮城知事に要請
全国の市区町村長や経験者で構成する「脱原発をめざす首長会議」は宮城県庁で12月25日、村井嘉浩宮城県知事に対し、東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)再稼働「地元同意」表明に対し、撤回を求める申し入れを行いました。
申し入れ書は、すべての原発の再稼働について、実効性ある避難計画の策定・確認が最低限の条件であると指摘。避難道路整備の予算もついていない状況で村井知事が決断した再稼働「地元同意」の撤回を求めています。
共同世話人の三上元・前静岡県湖西市長が遠藤信哉副知事に手渡しました。
応対した遠藤副知事は、「地元同意」は女川町長、石巻市長との合意にもとづいたものとし、避難計画は国がしっかり責任をもって取り組むよう要請していると答えました。
申し入れ後の会見で三上氏は、「しっかり県民の声を聞いて判断すると語っていた知事が、県民投票もなしに意思決定をしたのは大変に拙速です」と話しました。
首長会議事務局長の佐藤和雄・元東京都小金井市長は「避難計画の責任は国にあるように話すが、事故が起きたら巻き込まれるのは宮城県全体です。立地自治体の首長だけと相談して決定したからいいという態度は理解できない」と指摘しました。
「菅政権 原発やめろ」・・官邸前で反原連
首都圏反原発連合(反原連)は25日、今年最後の首相官邸前抗議を行いました。
この1年、原発ゼロを求める世論がさらに強固になりました。
東京電力福島第1原発事故について国・東電の責任を断罪した「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ」福島原発訴訟の控訴審判決(10月、仙台高裁)、関西電力大飯原発3号機、4号機の設置変更許可の取り消し判決(12月)などの司法判断も相次ぎました。
にもかかわらず、菅義偉政権は「脱炭素」などを口実に原発に固執し、運転開始から40年以上たった原発をはじめ全国で再稼働を進めようとしています。反原連のメンバーは菅政権の姿勢を批判。「菅政権は原発やめろ」「老朽原発、もううごかすな」「再生(可能)エネこそベースロード(電源)に」と訴えました。
この日の抗議は、スタッフのみで行われました。
(「しんぶん赤旗」2020年12月26日より転載)