日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 乾式貯蔵を知事了承・・愛媛 伊方原発の核燃保管

乾式貯蔵を知事了承・・愛媛 伊方原発の核燃保管

 愛媛県の中村時広知事は12月23日、四国電力が伊方原発(同県伊方町)の敷地内に使用済み核燃料を保管する乾式貯蔵施設を設置する計画を了承しました。

 同施設は、現在、発電所内にある使用済み燃料ピット(プール)で水を使って冷却した使用済み核燃料を金属製の容器(キャスク)に格納し、引き続き空気によって冷却するもの。

 四電は、廃炉が決定した1号機に貯蔵している使用済み核燃料を3号機の使用済燃料ピットに移すことで、貯蔵余裕が減少することから、再処理工場に搬出するまでの間、一時的に保管する施設と説明しています。

 同施設の設置については、脱原発を求める市民団体などから「3号機を今後も動かし続けるための施設」「事実上の最終処分場にされる」「キャスクが破損した際の対策が十分議論されていない」など問題を指摘する声が相次ぎ、県には設置に反対する要請、抗議文が多数提出されています。

 伊方原発をとめる会の須藤昭男事務局長は「非常に残念です。了承に当たり、知事が四電に行った7項目の要請の中に『地域振興』とありますが、施設の設置は佐田岬半島や瀬戸内の美しい自然を脅かすもので相いれません。後世からの厳しい批判も免れないでしょう」と話しました。

(「しんぶん赤旗」2020年12月25日より転載)