日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働をめぐり、那珂市で11月21日、同市議会原子力安全対策常任委員会主催の「市民の声を聴く会」が開かれました。同市は、東海第2再稼働に際し「事前了解権」を持つ6市村の一つです。
午前と午後の2回開かれた「会」では、過酷事故時の避難などへの懸念から東海第2の再稼働に反対の意見が数多く出されました。
午前に開かれた集会には市内外から25人が参加。住民らは「福島原発事故で避難した住民の悲惨な声を聞いた。避難生活をしなくてすむように再稼働しないでほしい」「原発を稼働すれば捨て場のない放射性廃棄物が発生する」「避難後の生活再建の計画も立てられない」などと発言。「首長や議会の判断が極めて大事だ」など、市議らに明確な意思表示を求める意見も出ました。
常任委員長の武藤博光市議は報道陣に「賛成よりも反対の声が多く、避難の問題や使用済み核燃料への住民の不安を感じた」と述べ、今回寄せられた住民意見が議会の再稼働判断に影響を与えるとの認識を表明しました。
(「しんぶん赤旗」2020年11月22日より転載)