菅義偉首相は11月4日の衆院予算委員会で、菅内閣が温室効果ガスの2050年排出実質ゼロのために活用するとしている原子力発電所の新増設について「現時点では想定していない」と述べ、将来の新増設は否定しませんでした。立憲民主党の枝野幸男代表への答弁。
枝野氏は、既存の原発は今後30年で寿命を迎えすべて廃炉となり、原発新増設は想定していないという菅政権の方針は原発活用方針と矛盾するとして、将来的には方針を転換するのかと重ねて追及。菅首相は「現時点では想定していない」と繰り返しました。
梶山弘志経済産業相は、50年時点でも原発を選択肢として活用するために、「技術開発」などの取り組みを進めていくと表明しました。
また、立民の逢坂誠二議員が、「核燃料サイクルはやめるべきだ」と主張したのに対し、菅首相は「核燃料サイクル政策は推進していく」と表明しました。
(「しんぶん赤旗」2020年11月5日より転載)