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高浜3号機 設置期限・・テロ対処施設 未完成のまま

 定期検査中の関西電力高浜原発3号機(福井県高浜町)は8月3日、意図的な航空機衝突などのテロに対処するための特定重大事故等対処施設(特重施設)が未完成のまま設置期限を迎えました。特重施設が未完成のまま期限を迎えたのは、九州電力川内原発1、2号機に次ぐ3基目。

 特重施設は、原子炉建屋から離れた場所に設置する緊急時制御室や非常用注水設備、電源などからなり、新規制基準で新たに設置が義務付けられました。原発本体の工事計画を認可されてから5年以内に設置する必要があり、完成しなければ運転できなくなります。

 3号機は、今年1月からの定期検査で複数の蒸気発生器の細管に損傷が見つかり、原因調査などのため定期検査を延長しています。関電の当初の計画では、4月上旬に起動し、特重施設の期限直前の今月2日に再び停止させる計画でした。関電は現在、12月に特重施設を完成させ運転を再開する予定としています。

 現在運転中の4号機は10月8日に特重施設の設置期限を迎えますが、完成しないため同月7日から来年2月まで運転を停止する予定です。

 関電の原発では、いずれも運転開始から40年を超え工事中の高浜原発1、2号機と美浜原発3号機がそれぞれ来年6月、同10月に特重施設の設置期限を迎えます。

 また、四国電力の伊方原発3号機は来年3月22日が期限です。

(「しんぶん赤旗」2020年8月4日より転載)