日本原燃(原燃)が六ケ所再処理工場(青森県六ケ所村)で長期にわたって高レベル放射性廃棄物を含む廃棄物の不適切な管理を続けている問題で、「原子力規制を監視する市民の会」、国際環境NGO「FoE Japan」など市民団体は7月21日、本格操業に向けた許可をしないよう求める「要望書」を原子力規制委員会に提出しました。
「技術的能力」ない
同工場については、規制委による審査書案の意見募集が終了しており、近く許可が出されると見られています。要望書は5団体が呼びかけ、806人の個人が賛同しました。
要望書は、規制委が過去にトラブルが続出した試験運転に関する評価もせずに、今回の放射性廃棄物管理の問題も安全上問題がなくて許可に影響はないとしていると指摘。原子炉等規制法で許可の条件の一つとなっている「再処理の事業を的確に遂行するに足りる技術的能力」が原燃にはないとして、許可を下すべきではないと求めています。
同日行った原子力規制庁との交渉では、六ケ所原子力規制事務所が放射性廃棄物の不適切な管理の継続を認識していながら、規制庁の本庁に報告をしなかった理由について質問。規制庁は「原燃の不適合件数が非常に多いため」と回答しました。
日本共産党の紙智子参院議員、社会民主党の福島瑞穂参院議員が出席しました。
(「しんぶん赤旗」2020年7月22日より転載)