国と東京電力に損害賠償と原状回復を求めている福島県浪江町津島地区の住民でつくる福島原発事故津島被害者原告団(今野秀則団長)は7月5日、福島県二本松市で総会を開きました。裁判闘争の到達点を確認し、訴訟結審、判決に向けての活動方針を決定しました。
総会アピールを採択。アピールは、裁判が最終盤に差しかかっているなかで気を緩めることなく最後まで死力を尽くしてたたかいぬくこと、国と東京電力の経済優先・廃村棄民政策を問い、世論の大きな支持を得ていくこと、他の原発被害者の裁判闘争とも連帯し、本当の勝利を勝ち取っていくことを誓いあいました。
原発事故に伴い、帰還困難区域に指定された浪江町津島地区は、福島第1原発からおおむね25~30キロ圏内にあり原発事故当時、同地区には約400世帯1400人が暮らしていました。同地区の住民グループは、2015年9月に国・東電を相手取り、同地区の原状回復などを求める集団訴訟を福島地裁郡山支部に起こしました。229世帯、679人が原告に加わりました。
裁判は2021年1月に結審し、3月に判決の見通しです。
会場では、「ふるさと津島を映像で残す会」製作のドローン空撮DVDが上映されました。住民らは古里の変容に涙していました。
(「しんぶん赤旗」2020年7月6日より転載)