九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)2号機が5月20日、運転を停止し、定期検査入りしたことを受け、鹿児島県の市民グループ「ストップ川内原発!3・11実行委員会」の呼びかけた抗議集会が原発ゲート前で行われました。停止は、原子力規制委員会が定めた特定重大事故等対処施設(テロ対策施設)の設置期限に間に合わないため、規制委から使用停止命令が出される前に行ったもの。
3月16日に運転停止した1号機は、12月26日の再稼働を目指しています。そのため新型コロナウイルス感染症拡大防止で県境をまたぐ移動の自粛が求められているにもかかわらず、全国各地から数千人規模の作業員が集まり、工事や定期検査を進めています。こうした中、同じ九電の玄海原発(佐賀県)のテロ対策工事では作業員2人がコロナウイルスに感染し、工事を中断していました。
集会には県内から約40人が集まり、工事中止を訴えました。地元住民や参加団体の代表がリレートーク。「原発を動かさないことこそ唯一のテロ対策」「小さな地震が起きるたびに身のすくむ思いをしている。1・2号機とも定検後も動かさないことが命と暮らしを守る最も確実な道」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2020年5月22日より転載)