日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > コロナ下 原発止めて・・4府県住民 大阪地裁に申し立て

コロナ下 原発止めて・・4府県住民 大阪地裁に申し立て

 新型コロナウイルス感染症が広がるなか原発事故が起きた場合、住民避難で感染拡大を招くため安全な避難ができないとして、4府県の住民6人が5月18日、関西電力の3原発7基の運転差し止めを求める仮処分を大阪地裁に申し立てました。

 申し立てたのは、福井、京都、大阪、兵庫の4府県の住民。再稼働に必要な原子力規制委員会の審査に通っている関電の高浜原発1~4、大飯原発3、4、美浜原発3の各号機(いずれも福井県)に対して、運転差し止めを求めています。

 申し立てによると、バスでの移動や避難所への避難など、原子力災害指針や地方自治体の定める避難計画どおりに避難することによって、感染拡大を招いてしまうため、安全に避難することができないと指摘しています。

 住民側代理人の河合弘之弁護士は、オンライン会見で「新型コロナウイルス対策は3密を避け、遠距離移動は避けるということ。その時に原発事故が起きたらどうなるか想像してほしい」と強調。「コロナ対策と原発事故避難は方向が全く逆。そういう状態が発生したら大混乱になる」と述べ、「わざと為政者は知らないふりをしている。大型旅客船の船長が、救命ボートは全部壊れているということを知っているのにそれを客に知らせないで悠々とクルーズをしているのと同じくらい無責任なこと」と話しました。

(「しんぶん赤旗」2020年5月19日より転載)