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原発汚染水処分 意見聞く会・・「コロナ収束後に」

住民団体が要請

 東京電力福島第1原発の放射能汚染水を処理した後に薄めて海に流す案などについて政府が意見を聞く会を開催している問題で、原発問題福島県民連絡会(早川篤雄代表)はこのほど、開催は新型コロナ問題が一定程度収束した後に改めて行うよう経済産業相と同副大臣に要請しました。

 要請書は、これまでの意見を聞く会で一般県民の意見表明者の募集がなかったと指摘。福島の一般県民や他県からの意見を聞く機会を設けるよう求めるとともに、処分方法の決定を「(タンクの)猶予時間がなくなったとの理由で押し切ることは断じて許せない」としています。

 同連絡会は、東電に対し、海洋放出の際の放射性物質拡散シミュレーションや福島原発避難者訴訟について質問書を提出しました。

 汚染水の処分方法をめぐっては、経産省の小委員会が2月、海や大気に放出する案を「現実的な選択肢」とする一方、新たな風評被害への懸念があるとする報告書を公表しました。同省は、市民や漁業関係者から要望が出されたタンク長期保管に後ろ向きの姿勢。コロナ禍で国民的議論ができていないにもかかわらず、環境放出案の検討を前のめりで進めています。

意見募集15日まで

 この問題で経産省は書面による意見募集をしています。締め切りは15日。電子メール、ファクス、郵送で。2000字以内。詳細は、経産省「廃炉・汚染水対策ポータルサイト」。

(「しんぶん赤旗」2020年5月11日より転載)