新型コロナウイルスの感染が広がる中、日本原子力発電(原電)が東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働に向けた工事を継続していることを受け、茨城県の大井川和彦知事と原電に対して工事の中止を求めるオンライン署名が広がっています。呼びかけているのは、「原子力規制を監視する市民の会」など七つの市民団体。
署名は、「狭い敷地の中で東海原発の廃炉作業と合わせて約千七百人の方が働いて」おり「まさに『三密』状態」と指摘し、工事の中止を求めています。
「原子力規制を監視する市民の会」の阪上武代表は、「停止中の東海第2原発の場合、安全管理の上では(常に配置されるべき)運転員を感染リスクから守る必要がある。そのためにも密な工事はするべきではない」と指摘。
日本共産党の江尻加那県議は「工事を中止すべきだという声が県内外から上がっている。再稼働のための工事は、まさに不要不急で、知事は原発現場の感染リスクを『大きな脅威ではない』としているが、原電まかせであってはならない」と批判しています。集まった署名は18日に1次集約を行い、同日中に大井川知事と原電に提出する予定です。
(「しんぶん赤旗」2020年5月4日より転載)