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バンジョーと歌で原発ゼロを訴え続ける波多江正美さん(63) 了子さん(67)

 毎週金曜日、大阪府羽曳野(はびきの)市の関西電力羽曳野営業所前で行われている原発ゼロ行動。バンジョーの音と歌が、堅くなりがちな現場の空気を一変させます。「2人の姿を見たらほっとする」という人も。

 原発ゼロ行動は「原発はもういやや」の歌で始まり、「勝利を我らに」の歌で締めくくるのが定番です。数曲ある原発反対の替え歌は正美さんが作詞。「原発はもういやや」では「ふるさとを返せ/暮らしを返せ」と訴えます。

 2011年7月のスタート間もない頃から夫婦で参加。丸9年を超えました。雨のときも雪で手が凍えるときも弾き続けました。その後ろにあるのは原発事故の衝撃と、福島で2人が聞いた「家があるのに帰れない」「放射能がうつるから、店から出て行ってくれと言われた」という被災者の生の声。受け止めた思いを歌詞に込めました。

 原点は中学生の頃に聞いたフォークソングです。自分の言葉で社会の矛盾を訴える歌に、共感を覚えました。同じ職場で出会った了子さんも、歌が好きで、正美さんのバンド活動を応援してきました。

 「原発をなくす近道は政権を代えること」と正美さん。「発信し続けることが未来につながっていく」と信じています。

 いつもおそろいのチェックのシャツで、自然体で温かい2人。「お互いへの後ろ向きなことは言わない」ことが仲のいい秘訣(ひけつ)だそう。

 文・写真 小浜 明代

(「しんぶん赤旗」2020年4月20日より転載)