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原発マネー還流・関電 役員報酬補てん・・衆院委 笠井氏 隠ぺい批判 & 利権の追及は不可欠・・参院委 岩渕氏 報告書受け要求

原発マネー還流・関電 役員報酬補てん・・衆院委 笠井氏 隠ぺい批判

 日本共産党の笠井亮議員は3月18日、衆院経済産業委員会で、関西電力役員らが福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)と関連企業から多額の金品を受け取っていた原発マネー還流疑惑を取り上げ、政府と国会が真相解明に当たるべきだと求めました。

 関電は14日に自ら設置した第三者委員会の調査報告書に基づき、梶山弘志経産相に報告しました。

 笠井氏は、関電が東日本大震災後に電力料金を値上げした際の役員報酬カット分を退職後に補てんしていたことが分かったと指摘。2018年に還流を把握しながら、退職した役員を処分せず、1億1057万円分の金品を受けた豊松秀己元副社長には月額490万円もの報酬を支払い、金品受領の追加納税まで補てんしていたと批判。梶山氏は「とんでもない対応だと思っている。それらがごく少数の役員で決められたことも含めて大変なことだ」と答弁しました。

 笠井氏は「報告書には、長年の隠ぺいの背景や元助役の広い人脈の詳細な説明もない。政府・経産省は関電や第三者委員会任せではなく、経産省の関与も含め『闇』の解明に責任を負うべきだ」と迫りました。

 第三者委員会の但木敬一委員長も、関電の森本孝社長を招致して集中審議を行うよう求めました。

(「しんぶん赤旗」2020年3月19日より転載)


原発マネー還流 利権の追及は不可欠・・参院委 岩渕氏 報告書受け要求

 日本共産党の岩渕友議員は3月17日の参院予算委員会で、関西電力の第三者委員会が、関電役員ら計75人が福井県高浜町の元助役と関連企業から約3億6千万円を受け取ったなどとする調査報告書を公表したことを受け、「原発マネー還流」問題を追及しました。

 岩渕氏は、昨年の同委で日本共産党の井上哲士議員が金品提供は「原発マネーの還流だ」と指摘したことにふれ、報告書では、元助役の金品提供の目的が関電からの工事発注約束などの見返りと利益を得る仕組みを維持することだったとして、原発マネー還流を認定したと指摘。「原発は国策で進めてきたもの。原発マネーの原資は、電気料金と電源開発促進税。国の責任をどう考えているのか」とただしました。

 梶山弘志経済産業相は「報告書では関電の不適切なガバナンスが原因だ。原子力政策を推進してきたことが問題が生じた原因の本質として指摘されているわけではない」と強弁しました。

 岩渕氏は、報告書が東京電力福島第1原発事故以降、再稼働のための安全対策工事などを通じて金品額が急増したと認定したことは重大だとして、「関電はじめ全国の電力会社の再稼働をめぐる利権を徹底的に追及することが不可欠だ」と述べ、政府・経産省が疑惑解明に責任を果たすよう強く求めました。

(「しんぶん赤旗」2020年3月19日より転載)