関西電力幹部が福井県高浜町の森山栄治・元助役(故人)から金品を受け取っていた問題で、町が設置した「高浜町元助役関係調査委員会」(委員長・髙辻俊一弁護士)は3月2日、退職者を含む職員18人が森山氏と金品の授受をしていたとする報告書を公表しました。髙辻委員長は、野瀬豊・現町長が含まれることも明らかにしました。一方で報告書は、町側が森山氏側から請託を受けたり便宜を図ったりした事実は確認されなかったとしました。
調査委員会は弁護士と、町の代表監査委員を務める社会保険労務士で構成。森山氏が町役場に入庁した1969年以降に特別職や課長級以上の職員として勤務した計56人を対象に調査しました。
それによると、元特別職の1人が森山氏から10万円相当の商品券を受け取っていました。報告書は「儀礼の範囲を超えると考えられる」としながらも、同程度の品物を1カ月以内に返しているとして「特別問題視する必要はない」と述べました。
また、現町長を含む17人が森山氏と3千円~1万円程度の中元・歳暮や見舞金などのやり取りをしていました。これについても「社会通念上、儀礼の範囲内」としています。
(「しんぶん赤旗」2020年3月4日より転載)