政府主催の東日本大震災追悼式を取りやめるというのは、福島県民の心をまったく考えず逆なでするような問題です。
東日本大震災での東電福島第1原発事故の始末は世紀を超える問題です。菅官房長官の発言は、復興、復旧が見えてきたという考えならば大間違いです。10年、20年の間隔で被害がなくなるものではなく苦しみは続きます。
福島県内で強制避難を求められた地域では、将来人口の見通しが半分以下になると想定され、市町村の存続自体が失われかねない事態です。また福島第1原発の廃炉作業では、トラブル続きで、住民は今も事故のリスクや危険性を感じながらの生活が続いています。大震災の被害と原発事故の被害を軽く見ていると感じます。
(「しんぶん赤旗」2020年1月22日より転載)