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原発事故 人生変えた 福島地裁支部・・浪江町津島訴訟口頭弁論

裁判所までデモ行進する原告団・弁護団=1月17日、郡山市

 東京電力福島原発事故で国と東京電力に損害賠償と原状回復を求める福島原発浪江町津島訴訟(今野秀則原告団長、676人)の第27回口頭弁論が1月17日、福島地裁郡山支部(佐々木健二裁判長)で開かれました。

 矢吹次男さん(69)、長谷川優さん(44)、窪田美智子さん(61)、今野洋一さん(80)に対する原告本人尋問が行われました。

 このうち矢吹さんは、避難先の仮設住宅で自治会長を務め、住民どうしのいさかいを仲裁するなど、先行きの不安で信頼関係の構築が難しかったことなどを証言。「自然災害でさまざまな被害にあったが、原発事故の避難は人災。コミュニティーが破壊された過酷な被害。怒りを覚える。公正な判断をしてほしい」と訴えました。

 また窪田さんは、二本松市の病院で看護助手をしていましたが「お金(賠償金)をもらっているのだから仕事に来なくていいのでは」などといじめを受けたことで不眠になり、退職したなどと陳述。「原発事故で人生は大きく変わった。悲しく、悔しさでいっぱいです」と告発しました。

(「しんぶん赤旗」2020年1月19日より転載)