日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 『原発ホワイトアウト』・・現役官僚が原子力村告発

『原発ホワイトアウト』・・現役官僚が原子力村告発

『原発ワイトアウト』(講談社・1600円)が版を重ねています。原発再稼働をめざす政官財の癒着を告発する小説です。

著者は「若杉冽」。霞が関の省庁に勤務する「現役キャリア官僚」が覆面で書いていることでも話題になっています。

物語は、7月の参院選で政権与党が単独過半数を確保するという現実に似せて展開します。電力会社が膨大な資金(元は国民から徴収した電気料金!)を使って政治家や官僚、関連産業を従わせ、メディアも誘導する姿が真に迫ります。政権から転落した野党の落選議員の就職先まで世話し手なずける電力会社の幹部、世論を見ながら再稼働への筋書きを描く官僚と政治家。まるで闇社会を見るようです。

脱原発を求める国民の運動には冷ややかな面を見せますが、原発事故を反省しないまま再稼働に走る「原子力村」への憤りが伝わります。

小説には規制庁と業界の癒着を内部告発し逮捕される若手官僚が登場します。秘密保護法を強行した自公政権の先取りするような権力の醜さを浮き彫りにします。

(隅)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です