関西電力の役員らが福井県高浜町の元助役・森山栄治氏(故人)から約3億2千万円の金品を受け取っていた問題で12月13日、47都道府県の3272人が名を連ねた告発状が、大阪地検に提出されました。関電役員12人を特別背任や贈収賄などの罪で捜査・起訴するよう求めています。
10月に結成された「関電の原発マネー不正還流を告発する会」(福井市)が告発を呼びかけました。会の一員で告発人の中嶌哲演氏は「関西圏に電力を送るため関電は福井県の若狭に危険な原発を押し付け、黒い金を流してきた。関電が原発から撤退するまで追い詰めたい。関西の市民のみなさんにはもっと声を上げてほしい」と語りました。
大阪地検に告発状を提出した代理人の河合弘之弁護士は「短期間に3000を超える告発人が集まった。反対運動を抑えるために汚い金をぐるぐる回さないと原発は発電できない代物。森山氏と共犯関係の関電役員を追及するには検察の強制捜査が必要だ」と述べました。
告発状は、森山氏が顧問を務めていた高浜町の建設会社・吉田開発への原発関連工事発注に際し、工事費用を水増しした発注をしたと指摘。水増しして生じた億単位の金品を森山氏や吉田開発などから受け取り、吉田開発への工事発注を行ったなどとして、八木誠元会長や岩根茂樹社長らを告発しています。
(「しんぶん赤旗」2019年12月14日より転載)