福井県高浜町議会の総務産業常任委員会が12月10日開かれ、関西電力幹部らが同町の森山栄治元助役(故人)から3・2億円の金品を受け取っていた問題の真相究明を求める請願が賛成多数で採択されました。
同請願は、高浜、おおい両町の住民らでつくる「ふるさとを守る高浜・おおいの会」が、日本共産党の渡邊孝議員を紹介議員として提出していたもの。
この問題では、森山氏が、電力会社から原発関連工事を請け負う同町内の吉田開発より、工事受注に絡む多額の手数料を受け取っていたことから、森山氏を通じた関電幹部らの多額の金品受領には、原発マネー還流の疑惑や、特別背任、贈収賄、脱税の罪が問われています。
請願書は「全容解明と関係者の厳正な処分、再発防止策の策定と実施を関西電力に求めてください」としており、この日の委員会で、会の東山幸弘代表が意見陳述を行いました。
東山氏は「電気料金を消費者から徴収して成り立つ公益事業の電力会社は、電気代を支払う消費者たる国民に真相を明らかにする説明責任があります」と強調すると同時に、原発を国策として推進する国の全容解明責任を指摘しました。
採決では、委員長を除く委員7人のうち5人が賛成。原発と取引がある会社社長の議員など2人が反対しました。
(「しんぶん赤旗」2019年12月11日より転載)