規制委に報告
東京電力は10月21日、福島第1原発事故で発生した放射能汚染水を一時的にためる建屋の地下で、最大で毎時3シーベルトの非常に高い放射線量が測定されたと、原子力規制委員会の検討会に報告しました。主要因は土のうである可能性が高いとしています。そこに1時間あまりいると半数の人間が死に至るほどの強烈な放射線環境。
高線量が確認されたのはプロセス主建屋。1~3号機の原子炉建屋やタービン建屋の汚染水が移送され、ここからさらに処理装置に送られます。
東電は、原子炉建屋以外の汚染水の水位を低下させて床面を露出させる計画の一環として、調査を進めています。9月、プロセス主建屋3階から水中ドローンを地下2階に投入して詳しく調査。土のうの頂上で毎時1・2~3シーベルトが測定されました。東電は線量分布から、放射性物質を吸着するゼオライトの土のうが高線量の主要因とみています。土のうの一部で破損が確認されました。
東電は、床面が露出したときの地下階のゼオライトによる地上階の開口部での線量の影響について評価を進めています。
(「しんぶん赤旗」2019年10月23日より転載)