10月22日の衆院予算委員会。日本共産党の笠井亮議員は、福島第1原発事故の放射能汚染水漏れをめぐり「影響は完全にブロックされている」と繰り返す安倍晋三首相に対し福島県民の怒りをぶつけました。
「事態を小さく見せてまともに対応しないのではダメだ」
翌23日付「毎日」は、首相をかばって何度も答弁に立った茂木敏充経産相に「そういうのを完全ブロックという」と笠井氏が一喝した場面を大見出しに取って紹介。「国益に関する政策論争が求められている局面に好敵手の見当たらない現状に、政府・与党から『自共対決国会』の声が出始めた」と報じました。
内外の英知結集
政府の汚染水対策が後手に回るなか、日本共産党は11月21日、国会内で汚染水問題のシンポジウムを開催しました。志位和夫委員長は、原発への態度や将来のエネルギー政策の違いを超えて英知と総力を結集する重要性を強調。「各界のみなさんとともに汚染水問題の打開の道を探求する場を設けていきたい」と呼びかけました。
シンポジウムには大学教授のほか、市民団体や原発関連メーカーの団体の関係者を含む約170人がエネルギー問題での立場を超えて参加。参加者からは「科学的に問題点が明らかにされて参考になった」との声も聞かれました。
内外の英知と総力を結集をする・・これを言葉だけの問題にしないで実行に移したのは、政府でも自民党でもなく、日本共産党だったのです。
原発汚染水をめぐっては、塩川鉄也衆院議員や福島県出身の倉林明子参院議員も論戦を展開。倉林氏は当選後の初質問で福島第1原発の東電職員が減らされている問題を追及。「再稼働の準備はきっぱりやめ、福島第1に(職員を)回すべきだ」と主張。翌日、東電は同原発作業員の増員を発表しました。
原発輸出を批判
「東電任せにせず、国が前面に立つ」
汚染水対策でこう繰り返してきた安倍首相が「前面」に立ったのは、自身が衆院本会議を欠席してまで訪問したトルコなどへの原発輸出です。
トルコは日本同様、活断層が密集する地震国です。笠井亮議員は衆院外務委員会で、トルコの原発建設予定地の活断層調査の委託先が、敦賀原発直下の活断層を「活断層ではない」と主張する日本原子力発電であることを告発するなど、原発輸出の無責任さを明らかにしました。
汚染水対策もままならないなか、原発の再稼働と輸出に前のめりな安倍政権。日本共産党国会議員団は原発問題でも″暴走″に立ち向かっています。
(つづく)