東京電力は9月1日、福島第1原発の1、2号機排気筒(高さ120メートル)の解体作業について、最上部のブロックの切断・つり下ろし作業を完了したと発表しました。解体作業を開始した直後から解体装置の動作不良や台風対策などで中断を繰り返し、約4週間遅れの完了となりました。
東電によると、排気筒の上半分の約60メートルを23ブロックに分けて解体する計画。当初は5月に作業を開始する予定でしたが、解体装置を上からつるすクレーンの高さが足りないことが判明し延期。8月1日に作業を開始しました。
しかし7日に筒身本体の切断を開始したものの、刃の摩耗やモーターの負荷によって解体装置の動作不良が発生し、作業が中断。接近していた台風の通過を待ち、21日に切断作業を再開しましたが、動作不良で再度中断しました。部品を交換して30日に作業を再開して、9月1日に切断・つり下ろし作業が完了しました。
作業開始時の計画では、8月下旬に23ブロックのうち4ブロックの解体が完了する予定でした。現時点で約4週間の遅れが発生していますが、東電は予備日に作業することで今年度内の解体完了をめざすとしています。
(「しんぶん赤旗」2019年9月3日より転載)