首都圏反原発連合(反原連)は8月9日、首相官邸前抗議を行いました。74年前に長崎に原爆が落とされたこの日、参加者は抗議行動の前に、放射能によるすべての被害者を思い、放射能の被害が二度と繰り返されないことを願って黙とうしました。
官邸前はドラムのリズムが鳴り響き、「テロの標的原発いらない」「再生エネで原発なくそう」「ふるさと返せ」のコールとともに、初めて実名を公表して政府への怒りを訴える人などのスピーチが続きました。
スピーチでも、原爆の材料になるプルトニウムを使って原発を動かすことの非倫理性や、原発を推進する安倍政権が核兵器禁止条約に背を向けていることへの批判が相次ぎました。
東電が8日、福島第1原発の処理水をためるタンクが2022年夏ごろに満杯になるとする初の試算をまとめたことについて、東京都荒川区の加藤敏子さん(52)は「原発を続ければ、放射能物質や汚染水みたいな負の遺産がさらに増える」と話しました。
大阪府松原市から参加した女性(62)は「これ以上の被ばくを福島にさせてはいけないと思う。海に流すことには私は反対です」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2019年8月10日より転載)