原発ゼロ法案審議を 笠井氏ら発言・・野党と市民 国会内で集会
全原発の速やかな停止や再生可能エネルギー・省エネの推進を掲げた野党共同提出の「原発ゼロ基本法案」の国会審議を強く求める決起集会が6月7日、国会内で開かれました。法案提出会派や「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連)、原子力市民委員会などの共催。
同法案は昨年3月に立憲民主党、日本共産党、社民党、自由党(当時)が衆院に提出しましたが、経済産業委員会へ付託後もたなざらしのまま、1年以上も審議されていません。
立民の山崎誠衆院議員は「自民、公明が審議に応じず逃げ回っている」と批判しました。
日本共産党の笠井亮、藤野保史両衆院議員と岩渕友参院議員があいさつ。笠井氏は、東京電力福島第1原発事故から8年を経て、どの世論調査でも再稼働反対、原発ゼロが揺るがぬ多数派だとした上で、「賛否は別にして、議論すべきだ」と強調しました。さらに、市民連合と野党の共通政策で、原発事故の検証や地元合意などのないままの再稼働を認めず、「原発ゼロ」をめざすことで一致したと紹介。再エネより原発のコストが高いと認める政府資料が出されたことも挙げ、「審議入りをめざして頑張る」と表明しました。
社民党の福島瑞穂参院議員は「政治の意思決定で脱原発を」、国民民主党の日吉雄太衆院議員は「早期審議を強く訴える」と発言。
原自連の木村結事務局次長は、審議入りに向けた各地域の取り組みを紹介しました。
原発ノー議員増やそう・・官邸前抗議
首都圏反原発連合(反原連)は7日、首相官邸前抗議を行いました。参加者は、国会に野党が提出している「原発ゼロ基本法案」を1年以上審議しない安倍政権を批判し、「原発ゼロを審議しろ」「地震の国に原発いらない」と声をあげました。
雨が降るなか、「福島の切り捨て許さない」「再稼働反対」などが書かれたプラカードを手に集まった人たち。反原連のメンバーは「私たちの声を国会に届けよう」「参院選で脱原発の議員を増やそう」などとマイクで呼びかけ、コールをしました。
さいたま市から参加した男性(35)は福島県出身。「福島第1原発事故を忘れないように、仕事終わりにときどき来ています」と話します。事故に学ばず、原発を再稼働しようとする安倍政権は許せないと話し、「与党は、国会で原発ゼロ基本法案を審議してほしい」。
東京都葛飾区から参加した60代の女性は「次世代のためにも、危険な原発を絶対になくしたい。その思いで参加し続けています」。
日本共産党から藤野保史衆院議員が参加し、原発ゼロ基本法案を審議するべきだとのべ、「夏の参院選でも、原発に頼らない社会をつくろうと訴えていきたい」と語りました。
(「しんぶん赤旗」2019年6月8日より転載)