東京電力は5月13日、福島第1原発の1、2号機排気筒(高さ120メートル)の上半分を解体する計画について、20日に予定していた作業開始を延期すると発表しました。解体装置を上からつるすためのクレーンの高さが足りないことが判明したため。作業開始の時期は未定です。
排気筒は放射性物質による汚染が激しく、多数の破断・変形箇所や鋼材の腐食とみられる変色などが確認されています。もし地震などで倒壊すると放射性物質が飛散するため対策が急がれています。
今回、11日の準備作業で、クレーンの高さが予定より約3メートル足りず、排気筒の頂部に解体装置を載せられないことが判明しました。クレーンのアームを曲げる角度が想定とずれていたと東電は推定しています。
今後、アームを継ぎ足して長くするか、クレーンを排気筒に近づけるか、対応を検討するとしています。
(「しんぶん赤旗」2019年5月15日より転載)