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原発は破綻のエネルギー源・・カトリック正義と平和協議会会長 事故8年で談話

 日本カトリック正義と平和協議会会長の勝谷太治司教はこのほど、東京電力福島第1原発事故から8年がたったことについての談話を発表しました。

 「原発事故の結果が人々を痛めつける状況は、ますます深刻に進行しているようです」とのべ、廃炉のめどもつかず、事故現場は人々を絶えずリスクで脅かし続けるようだと指摘。避難生活を余儀なくさせられている人はいまだ4万人を超え、困窮が広がっているとしています。

 低線量被ばくの被害を危惧する人々や自主避難者などの葛藤にふれ、「被爆リスクは被災者の自己責任ではなく、原発を推進した国と電力会社に責任があるのですから、政府は憲法に記される平和的生存権に基づき、人々が被ばくを避ける権利を保障せねばなりません」と求めています。

 「『国策』として推進されてきた原発は、安全性、廃棄物処理、人々の健康、平和、コスト、倫理などの面から、エネルギー源としてはもはや破綻しているのは明らか」「核兵器と核の『平和利用』は表裏一体」と強調しています。

 今年来日するといわれるフランシスコ教皇は核兵器廃止に前向きだとのべ、核兵器が「力の象徴ではなく、恥の象徴」「必要悪ではなく、絶対悪」との言葉は原発にもいわねばならないと指摘。「いのちを生み出す生態系を破壊する恐怖・威嚇・虚構の力である核エネルギーから『聖霊』のいのちのエネルギーへと転換しましょう」と呼びかけています。

(「しんぶん赤旗」2019年3月26日より転載)