原子力規制委員会は12月12日、関西電力の高浜、大飯、美浜の3原発(いずれも福井県)の火山灰の影響評価に関係して、設置変更許可の評価に用いた火山灰の最大層厚10センチに変更が生じる可能性があるとして関電に報告徴収命令を出しました。大山(鳥取県)の過去の噴火がこれまでの評価より大規模なものであったとする規制委の判断に基づき、各原発の火山灰の堆積層厚の評価などを報告するよう求めています。
規制委は、大山での噴火が差し迫った状況にあるものではないなどとして、原子炉の停止は求めないとしています。
規制委は先月、大山の約8万年前の噴火(大山生竹噴火)由来の火山灰の堆積層厚が、約190キロ離れた京都市右京区で25センチ程度と認定。また、過去の論文で確認された生竹噴火の火山灰堆積層厚も考慮し、噴出量をこれまでの約10倍となる12・2立方キロ程度と評価しました。
報告徴収命令は、越畑地点を含む7地点の火山灰堆積層厚に基づく噴火の規模と、その結果を踏まえたシミュレーションによって3原発の敷地での火山灰の最大層厚を示すことを、来年3月31日までに求めています。
規制委は報告を基に、規制上の対応の要否などについて判断するとしています。
(「しんぶん赤旗」2018年12月13日より転載)