関西電力高浜原発3号機(福井県高浜町)が11月7日、再稼働を強行し、県庁や高浜発電所の前では住民らが集まり、「即刻中止を求める」と、抗議の声を上げました。
高浜3号機は、再稼働を認めない福井地裁の仮処分決定が取り消されて2016年1月に再稼働したものの、今度は大津地裁の仮処分決定により運転を停止。しかし、大阪高裁が運転を認める決定を出して昨年6月に再稼働し、今年8月に定期検査入りして停止していました。
検査終了による同様の再稼働は、県内では8月の高浜4号機に続くもの。県内で運転状態の原発は、関電大飯原発3、4号機(同県おおい町)と合わせて4基となりました。高浜3、4号機は、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を通常の原子炉で使用したプルサーマル運転です。
福井市の県庁前では、横断幕を広げてスタンディングを実施し、原発問題住民運動県連絡会の林広員事務局長は「原発ゼロが圧倒的な民意だ」として再稼働を非難しました。新日本婦人の会県本部の前田信子副会長は行き場のない使用済み核燃料が増え続ける問題を訴え、日本共産党のさとう正雄県議は北海道の地震で起きた「ブラックアウト」を教訓に、「発電は再生可能エネルギーを普及させて地域分散型にすべきだ」と強調しました。
高浜発電所周りでは、デモなどの抗議行動のほか、申し入れが行われ、日本共産党のわたなべ孝高浜町議、北原武道若狭町議、さかがみ和代小浜市議候補が参加しました。
(「しんぶん赤旗」2018年11月8日より転載)