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伊方3号機再稼働・・稼働中は全国で5原発9基

 四国電力は10月27日、広島高裁が9月に運転を容認する判断を示したことを受け、伊方原発3号機(愛媛県伊方町、出力89万キロワット)を約1年ぶりに再稼働させました。30日に発送電を開始し、11月28日に営業運転に移行する予定。稼働中の原発は、定期検査中の高浜3号機も含め全国で5原発9基となりました。

 3号機は2016年8月に再稼働し、昨年10月に定期検査で運転を停止。広島高裁が同年12月、火山の影響で「原発の立地は認められない」と差し止めを命じました。しかし、別の裁判長が今年9月、火山リスクを「社会通念」上容認されるとして決定を取り消し、再稼働を認める判断を示していました。

 四国電は27日午前0時半、核分裂反応を抑える制御棒を引き抜き、原子炉を起動。同日中に核分裂が安定的に続く「臨界」に達する見通し。

 3号機の核燃料157体のうち16体は、使用済み燃料を再処理したウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料で、プルサーマル発電を行います。

 伊方原発は四国の最西端、佐田岬半島の付け根にあり、重大事故が起きれば、半島の約4700人が孤立する恐れがあります。

 伊方原発をめぐっては、高松、福岡両高裁や山口地裁支部でも運転差し止めを求める仮処分申請が係争中です。

(「しんぶん赤旗」2018年10月28日より転載)

●稼働中の原発は全部で8基、九電・玄海原発3、4号機と同・川内原発1・2号機、関電・大飯原発3、4号機と高浜4号機、四電・伊方3号機が稼働しています。(2018年10月28日現在)=山本雅彦