原発の脅威から、滋賀県民の命と近畿1400万人の命の水源である琵琶湖を守ろうと、住民57人(うち大阪3人)が24日、福井県にある関西電力の美浜、高浜、大飯の各原子力発電所の運転禁止を求める裁判を大津地裁に起こしました。
提訴は、原発の再稼働に向けた動きが進むなか、2011年8月に申し立てた再稼働禁止の仮処分決定を待つことなく行ったものです。11基もの運転禁止を求める訴訟は全国でも初めてです。
記者会見で井戸謙一弁護団長は「新規制基準が成立してからは最初の提訴。若狭湾岸の原発の固有の危険性に加えて、新規制基準の合理性が大きな争点になる」とし、新規制基準で立地審査指針がなくなったことなどの問題点を主張したい、と述べました。
原告団長の辻義則さん(66)=長浜市=は「急いで止めなければと仮処分申請をしたのに、裁判所は一向に判断しない。公判の開かれる本訴で、県民監視のもとで公正な裁判を進めさせたい」と語りました。