福島生業(なりわい)訴訟の第1回口頭弁論が開かれた1日、仙台市には福島や東京、宮城などから約250人が集い、集会やデモ行進で「福島返せ」「生業返せ」と力いっぱい声を響かせ、「福島切り捨てを許さない」と書いたのぼりをはためかせました。
デモ行進前の集会では、同訴訟原告団の中島孝団長や宮城県商工団体連合会の三戸部尚一会長らがあいさつ。三戸部氏は「原発事故の訴訟は生業や生活を奪われただけではなく、人間の誇りと尊厳をかけたたたかいだ。歴史的なたたかいに負けるわけにはいかない」と激励しました。
法廷に入れなかった約200人の原告や支援者が裁判所近くの仙台弁護士会館に集まり、この日の口頭弁論を想定した模擬法廷と交流集会を開きました。日本共産党のふなやま由美参院宮城選挙区候補が連帯あいさつしました。
福島県南相馬市から避難し、神奈川県愛川町から駆けつけた福島原発かながわ訴訟原告の山田俊子さん(77)は、「暮らしや生業の再建が軽視され、福島の被害の実態をこの裁判通じてわかってもらい、原発はもうダメだと伝えていければと思います」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2018年10月2日より転載)