東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域に指定された福島県浪江町津島地区の住民たちが国と東京電力に原状回復と完全賠償を求めた「ふるさとを返せ 津島原発訴訟」(今野秀則・原告団長)の現地検証が27日から始まりました。28日までの2日間の予定です。
現地検証では福島地裁郡山支部の佐々木健二裁判長らが検証し、原告団・弁護団が現地説明を行います。
27日午前9時半すぎ、放射能スクリーニング場となっている「津島活性化センター」に、原告団、弁護団と被告の国と東電、佐々木裁判長ら裁判所関係者が集まりました。「活性化センター」は公民館として、書道教室や親子星空観測会が行われていた場所です。
午前中に訪れた浪江高校津島校の校舎は動物の侵入を防ぐための板が張られ、敷地に雑草が生い茂る同校内を検証しました。
石材業の末永一郎さん宅では、佐々木裁判長らが家屋にあがり、30分ほど検証を行いました。末永さん宅は、震災で倒れた家具がそのままとなっており、床が抜け落ち、荒れ果てた状態です。
佐々木裁判長らは、津島保育所、津島稲荷神社、今野正悦さん宅、津島小学校、津島診療所、津島地区商店街など一日をかけて検証しました。
(「しんぶん赤旗」2018年9月28日より転載)