東日本大震災・原発事故による放射性物質のうちトリチウム(三重水素)汚染水の海洋放出問題で、日本共産党の岩渕友参院議員は17日、福島県いわき市で県漁連の野崎哲会長と懇談しました。野崎会長は、県漁連としてトリチウムの海洋放出には反対だと表明しました。
トリチウム汚染水問題の公聴会が今月末、東京と県内2カ所の計3カ所で開かれる予定です。
野崎会長は、公聴会でも反対の立場で発言する予定だとしています。試験操業を7年間積み上げてきたものの、漁獲量はまだ大震災前の2割しか回復せず、消費者の15%が福島の魚を「固定的に拒否」していて、「漁業経営が厳しい上に海洋放出となれば、壊滅的打撃となりかねない」と話しました。
同氏はまた「(基準値以上の)トリチウム汚染水はすべてタンクで保管するのが一番いい」と強調。「海洋放出は“取り除く、近づけない、漏らさない”という3方針からいっても大きく逸脱しかねない」と述べました。
トリチウム海洋放出問題のほか、漁業賠償の現状や要望なども話し合いました。
岩渕議員は「海洋放出は許されない。力を合わせて頑張りたい」と激励しました。
野口てつろう党県書記長(参院福島選挙区候補)、党県議・候補らも同席しました。
(「しんぶん赤旗」2018年8月19日より転載)