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東電社長に県民抗議・・新潟を訪問、知事と会談

東電社長に抗議の意思を示す市民ネットのメンバーら=8月2日、新潟県庁

 東京電力の小早川智明社長が新潟県庁に花角英世知事を訪ねた2日、「なくそう原発市民ネット」や「原発ゼロ阿賀野の会」のメンバーら11人は、県庁玄関で社長に抗議の意思を示しました。

 メンバーは、県庁の玄関に小早川社長らの一行が現れると、いっせいに「廃炉」「東京電力責任果たせ」「評価最低ランク、再稼働×」などのプラカードを掲げ、「再稼働反対!」「新潟県民の声を聞け!」と声を上げました。

 東京電力柏崎刈羽原発をめぐっては、原子力規制委員会が昨年12月、同原発6、7号機が新規制基準に適合したとする審査書を決定しています。一方、今年7月には、事故を想定した防災訓練の規制委の評価で、同原発は最低のCランクと評価されました。

 会談で小早川社長は、防災訓練の低評価について知事にわび、知事は「県民の信頼を得るべく行動で示してほしい」と注文をつけました。また、県が進める原発事故の三つの検証について小早川社長は「最大限の協力をしていく」と述べました。会談は5分程度で終わり、東電側から再稼働に関する要請はありませんでした。

 花角知事は会談後の取材で「再稼働は検証作業が終わるまでは議論しない。それに尽きる」と語り、再稼働に慎重な姿勢をあらためて示しました。

 抗議行動の後、同市民ネットの上野邦雄さんは「東電の社長に、県民の意思を示すことができた。知事が代わって厳しい情勢だが、今こそ県民が声を上げる時だ」と話しました。

(「しんぶん赤旗」2018年8月3日より転載)