福島市の福島大学で開いていた第4回「原発と人権」全国研究・市民交流集会inふくしま(実行委員長=牛山積・早稲田大学名誉教授)は7月29日、五つの分科会に分かれて議論し、「私たちの訴え」を採択して閉会しました。
「訴え」は、「国・東電に、これまでの原発事故対策と原発政策について再検討を求めるとともに、平和で文化的で健康的な生活に資する政策を求めるものです」「事故原因の徹底的な究明、全ての原発についての安全チェック、事故防止対策や放射線被害に関する法制度の整備なども求められています。原発のない社会の方向に根本的に政策転換することが必要です」と訴えています。
横浜市から参加した福島原発神奈川訴訟原告の山田俊子さん(77)は「県内滞在者も県外避難者も大変な困難の中にいることが参加者の発言を聞いて理解できました。故郷を喪失するということがどんなことなのか、裁判官に分からせる。神奈川訴訟は結審し、来年2月に判決がでます。笑顔が出る判決を期待しています」と話しています。
各分科会では「福島第一原発の後始末と脱原子力社会への転換」「原発災害と政策転換」「原発事故賠償の課題と展望」「核兵器と原発」「原発政策の転換とメディア」をテーマに議論しました。
(「しんぶん赤旗」2018年7月30日より転載)