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※福島原発事故 刑事裁判で島崎邦彦氏が証言・・国が原発に“配慮”し、防災対策とらず

 東京電力福島第1原発事故をめぐる刑事裁判が東京地裁で続いています。先日は、地震学者で原子力規制委員会の委員長代理を務めた島崎邦彦氏が証人でした。

 検察官役の指定弁護士の質問に、はっきりこう証言しました。対策を取っていれば「かなりの命が救われただけでなく、福島原発事故は起きなかったと思う」。法廷は静まりました。

 政府の地震調査研究推進本部の委員で、「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」を2002年にまとめた部会の部会長でした。「長期評価」は裁判で大きな焦点。福島県沖を含む三陸沖北部から房総沖の海溝寄りのどこでも、マグニチュード8級の地震が今後30年以内に発生する確率が20%と予測したからです。

 氏は、公表をめぐる“事件”を振り返ります。直前に内閣府の担当者から「非常に問題が大きい」と公表取りやめを求めるメールが届きました。「圧力がかかった」と。

 さらに、内閣府に設置された中央防災会議がこの「長期評価」を採用しなかったことは「非常に強引だった」と証言しました。氏も防災会議の委員でした。「長期評価」をもとに対策が進むに違いないと考えていたのに「真逆の評価で防災対策をするようになった」。

 「なぜそうなったのか」と問われ、「想像だが」と断りながら「防災会議の委員に原子力施設の審査に関わっていた人がいる。原子力に関係した配慮としか思えない」と述べました。“事件”の真相はどこまで明らかになるのか。今後の証言に目が離せません。

(「しんぶん赤旗」2018年5月14日より転載。見だし=山本雅彦)