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東電福島第1原発 この1週間

■11月12日 3号機使用済み核燃料プールからの燃料取り出しに向け、原子炉建屋上部で燃料取扱機の設置を始めました(写真=代表撮影)。取扱機は重さ約72トンで、大型クレーン2機を使ってプールがある地上36メートルの建屋上部までつり上げました。プールには未使用を含め566体の核燃料が保管されており、2018年度中頃に取り出しを始める方針。

■13日 2号機海側の護岸地下水のトリチウム(3重水素)濃度が1リットル当たり約1600ベクレルとなり、この地点での過去最高値を更新。同地点では8、10の両日採取した地下水のトリチウム濃度が同約1400ベクレルで、過去最高値を更新したばかりです。

■同日凍土壁(陸側遮氷壁、全長約1・5キロ)のうち2、3号機の海側の区間(約150メートル)で、約マイナス10~マイナス2度の温度を維持しながら冷媒循環の停止と再開を繰り返す「維持管理」運転に移行しました。1号機北側と4号機南側の区間でも5月から実施中で、維持管理運転は全体の約4割になりました。

■14日 2、3号機西側の舗装されていない地面から水が湧き出しました。付近を調査したところ、雨水が流れる排水路でひび割れが見つかり、ひびをふさぐと湧き出しは止まったといいます。水の放射線量は空間線量(1時間当たり約15マイクロシーベルト)と同等で、東電は、雨水に由来する水だと説明しています。水量は不明。

■16日 1~4号機の建屋地下に流入した地下水量の10月の平均値が1日当たり約310トンとなり、9月の同約120トンから急増したことを、東電が廃炉・汚染水対策現地調整会議で報告しました。台風による大雨の影響とみられます。凍土壁の山側を通過して建屋周辺の地盤に流れ込んだ地下水量の推定値も、10月は同約1010トンに増加。9月は同約630トンでした。

(「しんぶん赤旗」2017年11月19日より転載)