2.8万人がネット署名・・避難者ら今村復興相辞任求め抗議
東京電力福島第1原発事故の自主避難者について「本人の責任」などと発言した今村雅弘復興相の辞任を求め、原発事故の被害者などの4団体が共同で4月6日、復興庁に要請文を手渡しました。辞任を求め呼びかけたインターネット署名が2万8千人を超えて集まり、提出しました。
要請文は、復興相の発言を「強い怒りを禁じえない。国の責任を放棄し、避難者の想いを踏みにじるもの」と批判。発言の撤回と辞任などを求めています。
福島県郡山市から川崎市内に避難している女性(55)は「事故が収束していないので帰れない。私たちに責任があるという発言は、撤回してほしい」と訴えました。
応対した復興庁の柴沼雄一朗参事官は「お気持ちとご意見は、きちんと伝えたい」と述べました。
首相官邸前や復興庁前では、要請に参加した避難者や各種団体が抗議行動に取り組み「大臣辞任しろ」「被災者切り捨てやめろ」などと声を合わせました。
首相官邸前でマイクを握った、原発被害者訴訟原告団全国連絡会事務局長の佐藤三男さん(72)=福島県いわき市=は「前橋地裁判決(3月17日)は、自主避難は自己責任ではなく国に責任があることを認めた。国は加害者だと自覚すべきだ。大臣を辞めるまで私たちはたたかう」と力を込めました。
(「しんぶん赤旗」2017年4月7日より転載)
今村復興相の暴言に怒り・・“謝って終わり”でない/原告団が申し入れ
東京電力福島第1原発事故で自主避難を余儀なくされた被害者にたいして今村雅弘復興大臣が「本人の責任だ」「裁判でもなんでもやればいい」などと国の責任を放棄する暴言を述べたことに怒りの声が広がっています。
原発被害者訴訟原告団全国連絡会は4月6日、「抗議して辞任を要求する」とする声明を出して、復興省に申し入れました。声明は、発言の撤回と復興大臣の辞任、真の救済制度の設置を求めています。
原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員の伊東達也氏は、「謝っても、なかったことにすることはできません。福島県民は長い間『福島に寄り添って』という言葉を聞かされてきました。国や東電は心から言っていないのではないかという思いがくすぶっていました。加害者という自覚が薄い。今回の発言は、国の責任者が本音をもろにぶつけた。謝って終わりにさせません」と述べています。
福島原発事故群馬訴訟の原告の一人、丹治杉江さんは「国や東電の加害責任を認めない姿勢はそのままです。絶対に許すわけにはいきません」と抗議。「群馬訴訟で前橋地裁判決は国と東電の責任を認めました。判決文を見てほしいし、避難者の声を聴いてほしい。復興大臣は憲法に基づいて仕事をする立場にあります。辞任してほしい」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2017年4月7日より転載)